物件をいかに割安で仕入れられるかが不動産投資の成否を分けるポイントです。今回は、不動産を安く仕入れる方法を説明します!
- 不動産投資を始めたいんだけど、物件が高くて購入することができない…。
- インターネットで物件を探しているんだけど、利回りを確保できない…。
不動産投資初心者にとってまず最初のハードルが、利益が出る価格で物件を仕入れることではないでしょうか。
この、物件を安く仕入れることは不動産投資最初のハードルにして最大のハードルではないかと思います。
物件の仕入れ価格は不動産投資の成否を握っていると言っても過言ではありません。
なぜなら、不動産を安く仕入れることによって不動産の競争力をグッとあげる戦略を打てるようになるからです。
安く仕入れることにより、以下のような戦略をとることが可能です。
- 安く購入できた分リフォームに費用をかける
- 賃料を安く設定する
- いざとなったら購入価格より高値で売却できる
これらの戦略は、物件を高値で購入してしまった場合とることができません。
よって、高値で購入した物件の不動産賃貸市場での競争力は低くなってしまいます。
不動産投資を始める場合、まずは不動産を安く買う方法を知りましょう。
ここからは、不動産を安く購入する方法を詳しく説明していきます。
一般売買で不動産を安く買う

一般売買とは、不動産屋さんから普通に物件を購入することです。
まず、不動産屋さんから物件を購入する場合は指値を入れましょう。
指値とは、買主希望価格のことです。
自分が確保したい実質利回りから、それに見合う物件価格を売主に提示します。
多くのケースで指値は、不動産屋で出ている価格より大幅に割引かれた金額になってしまいます。
こんな指値を入れてしまうのは申し訳ないな、と思うかもしれませんが問題ありません。
あくまでも、不動産屋が出している価格は売主希望価格です。
明確な根拠がある数字ではありません。
指値をいれるという行為は売主希望価格に対して買主希望価格を提示しているだけです。
あまりにもきつい指値をいれると、不動産屋から怒られたり売主に相手にされないことも多いですがダメなら気にせず次の物件を探しましょう。
一般売買で出ている不動産の中でも、指値が通りやすい物件のパターンがいくつかあります。
大きく分けて、2ケース。
買い手がなかなかつかないケースと売り手が早く手放したがっているケースです。
それぞれ詳しく説明していきます。
買い手がつかないケース

売れ残っている物件です。
長い間売れ残っている物件の場合、売主も不安になり指値にも応じやすいです。
ネットで物件を探している場合は物件の掲載開始時期を確認してみましょう。
また、不動産屋さんと直接やり取りしている場合はその物件が出た時期を聞いてみましょう。
長い間買い手がついていない理由として以下のような理由が考えられるので、購入する際には問題がないかよく考える必要があります。
- 立地が悪い
- 再建築不可等制限がある
- 建物がボロボロ
- 近隣に忌避施設がある
- 融資がつきにくい
売主が手放したがっているケース

売主が早く手放したがっている場合も売主は指値に応じやすい傾向があります。
不動産屋さんを通して物件を探している場合は担当者に、売主の不動産売却理由を聞いてみましょう。
以下のような理由で売りに出ている場合、売主が売り急いでいる可能性が高いです。
相続案件
相続された案件の場合、早く現金化したいという思いが強い売主が多いです。
相続に際して基礎控除を活用するためには相続発生時から10ヶ月以内に遺産分割協議書を作成しなければいけないということもあり、売主は焦っています。
売主がお金に困っている
売主がお金に困っている場合は、多少指値を許容しても早く現金化できることを優先します。
きつい指値を入れた場合そのまま受け入れることはないかもしれませんが、他に購入希望者がいなければ高確率で交渉の土台に乗ることはできるでしょう。
不動産に愛着がない
残置物がそのままで、手入れもされていない。そんな見捨てられた売り物件も多く存在します。
このような場合、売主が遠方に住んでいる等で物件に愛着を持っていないケースが多いです。
不動産にこだわりがないため、指値を入れても受け入れてもらいやすいです。
不動産競売で不動産を安く買う

不動産を安く購入する方法として、不動産競売もおすすめです。
不動産競売は参入者が増えてきているので実は高いと言う不動産投資かも多いです。確かにその通りです。
首都圏など競売への参加者が多い地域では一般売買と同等の落札額となってしまっている地域もあります。
しかし、以下のようなケースなら競売で不動産を安く仕入れることが可能です。
地域的にライバルが少ないケース
不動産競売は日本全国で実施されています。
首都圏は人気が高く参入者も多いため、落札価格が一般売買と同等、時にはそれ以上になることもあります。
一方で、地方の不動産競売を見ると地場の不動産屋しか入札していないような地域もあります。
このような地域では、落札価格が業者の仕入れ価格の水準となっているので市場価格よりも安く物件を購入することが可能です。
私も実際に、土地付き戸建てを土地値の1/4で仕入れることができました。
物件に問題があるケース
競売物件の中には、何か問題がある物件も多いです。
例えば、以下のような問題が上げられます。
- 権利関係に問題がある
- 建物に問題がある
- 残置物が多い
- 築古
- 占有者に問題がある 等
このような物件の場合、落札価格がグッと下がる傾向があります。
「この問題、自分なら解決できそう。」という物件があれば安く仕入れるチャンスです。
個人間売買で不動産を安く買う
その他、上級者向けですが個人間売買で不動産を安く買う方法もあります。
個人間売買で不動産を購入する方法の一例として、以下のような方法が考えられます。
- 空き家を探して登記簿謄本を取り、所有者に手紙を送って売買の交渉をする。
- 弁護士、税理士に資産整理や相続で物件を売りたい売主を紹介してもらう。
- 知り合いや地域のネットワークで物件を売りたい人を紹介してもらう。
個人売買とすることで、不動産業者の仲介手数料(3%+6万円)と消費税を節約することができます。
また売主と直接交渉ができるので、場合によっては不動産屋を挟むよりも主導権を握りやすいというメリットもあります。
一方で、売買契約書や重要事項説明書を自分たちで準備する必要があったり瑕疵に関するトラブルが発生するリスクがあったり。。
様々なトラブル、手間が発生することが考えられるので、初心者のうちは個人間取引に無理に手を出さなくても良いかなと思います。
まとめ
- 不動産を安く仕入れることで競争力の高い物件を作り上げることができる。
- 一般売買で不動産を安く仕入れるには、売れ残っている物件、売主が売り急いでいる物件に指値を入れる。
- 不動産競売で不動産を安く仕入れるには、競合の少ない地域、または自分なら解決できそうな問題がある物件に入札する。
- 個人間売買なら不動産屋の仲介手数料と税金を削減できるが、トラブルも多いので初心者は手を出さない方が良い。